株式会社 醍醐正

代表ブログ

醍醐 宏明 プロフィール

幼少より、女系3世代の大家族の中に育ち 明治22年(1889年)生まれの曾祖母と一緒に暮らす。 洋装生地の販売を経て平成6年に家業の和装用白生地卸問屋 株式会社 醍醐正へ入社し次第に新潟県小千谷市で製織されている 小千谷紬に心が魅かれ小千谷紬ほど着心地の良い素材は無いと思うようになる。

経験

幼少のころから女系3世代の大家族の中に育ち、明治22年(1889年)生まれの曾祖母(ひいおばあちゃん)と一緒に暮らしていました その頃は、曾祖母は夏に向かうと激ヤセしていくし、冬になると激太りしていくのが「なんでかな~?」くらいの思いでした。 家業を継ぎ、私自身もキモノに袖を通す機会が増え、ふと、曾祖母の体形の変化が気になりだしました。 それは現在のキモノの着方と違い、日常にあるキモノの着方でした。 私たち自身も、夏になればTシャツ短パンみたいに衣類が薄くなります。冬になれば、下着を重ねて着 最後はダウンジャケットなど分厚い衣装を着ているのと同じことでした。 私の中に「今のキモノは、日常からかけ離れたキモノなんだな~」という想いが芽生えてまいりました。

記憶からの動機

私が20代中ごろ、実家の蔵にあったキモノの整理をしたことがあります。 その時 さして興味もなかったのですが、キモノを見ながら祖母のぽつりぽつり吐き出す言葉に印象深い物がございました。 縞のキモノを見て、「これは襦袢とキモノの間に着る衣装。」 縞模様のキモノには、薄い綿入りのキモノもございました。 縞のキモノは、出かけるときに着ていって、目的地についたら気温や室温に合わせて脱いだり着たりする衣装だそうです。 当然ながら、明治・大正・昭和初期の日本人は自分でキモノが着られたのです。 曾祖母のキモノは必ずしもおはしょりが無かった気がいたします。 家の中ではキモノを紐一本で留めていた様な気がします。 今私たち問屋が販売しているキモノと曾祖母・祖母のキモノは、目的が違う気がする。 母親のキモノは、今私たちが販売しているキモノだ。 母親は昭和16年(1941年)生 この頃に、劇的な変化があったのか? 昭和20年(1945年)の終戦を機に、戦前と戦後で日本国民の意識に劇的な変化が起こったのか?

専門分野

家業は和装用白生地卸問屋(以下 白生地屋)でした。 白生地屋とは、日本の各産地より素材を集め、京都市内の染屋さんへ生地を卸す商売のことです。 私は1994年(平成6年)に入社いたしました。 前職で洋装生地の販売に従事していたこともあり、「和装用白生地」を染色する前段階の素材ということは理解できました。ただ、洋装の世界とは似て非なるものでした。 和装は1着のキモノを作るために1反の反物を100%消費することに驚きました。洋装の世界では2~3割は捨てられている。 和装用白生地は、産地ごとの特色が大きく異なり、それぞれの産地でそれぞれに特化した素晴らしい技術がはぐくまれていた。 しかし近年、キモノの需要が減り また 山間部のインフラが進み厳しく寂しい作業をしなくても現金を稼げる機会が増えてきた。そのため 今まで手間暇をかけてつながれてきた伝統が一つずつ消えていっている。 洋装は機能繊維(化学繊維)へと移行している。キモノは・・・

白生地への期待

私は家業を継ぎながら、新潟県小千谷市で製織されている小千谷紬に次第に心が魅かれるようになりました。 いくつかのキモノに袖を通し体感していくうちに、私は小千谷紬ほど着心地の良い素材は無いと思うようになりました。

生活提案

キモノに袖を通していると「着慣れたはりますね。」と言われるようになってまいりました。 いわゆる新社会人がビジネススーツを着ているとフレッシュ感(悪く言えばギコチ無さ)を感じるみたいなもんだと思います。 回数を重ねるうちに、自己流のスタイルやアレンジが出てきて「その人らしさ」を醸し出していると思います。 私自身 現代社会においてキモノを毎日着る事は困難だと思います。 だからこそ「和装で生活リズムを楽しむ機会」をキモノに興味を持たれている方々に提案したいと思いました。

何を専門に

家業が白生地屋ということもあり、生活リズムにより何の素材が向いているのかを提案し、体感していただきたいと思います。

今チャレンジしている事

洋装では、お手入れ環境が整っていますね。 「家の洗濯機で洗える衣類」 「クリーニング屋さんに持っていく衣類」 「クリーニング屋さんに持っていく衣類の中でもお気に入りだから高級クリーニング店に持っていく衣類」 大まかに3タイプあると思います。 ところが、キモノにはその環境がなかなか無いのです。 「家で洗えると聞いているが、値段がそこそこするので怖くていえで洗えない」 「クリーニング店(キモノ屋さんである事が多い)に行っても、専門家が居ない」 「クリーニング店(キモノ屋さん)に行って10万円のキモノでも100万円のキモノでも対応が同じことしかしてもらえない。」 このような声や、もっと他に不安な声が沢山あると思われます。 私はキモノに興味を持っていただいている方々に、高いハードルや沢山ある障害を少しでも低く・少ない環境を届けられればと考えます。

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